第5話
現在。そして、未来 3Dプリンターの底力とは!
院内で仮歯やプレートなどの補綴物を手軽に作製する場合、ミリングマシーンか3Dプリンターかのどちらが良いのか議論になる。
明確な答えはわからないが、これからの時代は3Dプリンターが熱いのはご存知だろうか?
ちなみに、そもそも私はミリングマシーンはもっていない。
なぜならば、値段が高い。
私のイメージではそこそこ使えるので500万前後ぐらい?
なのでデジタルを使いこなせるかどうかわからない。
もしくはそこまで勉強していない段階では初期投資としては高すぎる。
3Dプリンターだと100-150万位でなんとかなる。
よって、3Dプリンターの値段と便利さ、そして精度が上がってきていることを考えればどちらかと言えば、3Dプリンターに軍配が上がる。
しかも海外ではパーマネントクラウン、すなわち最終補綴物のレジンなどが販売されており、院内で3Dプリンターによる最終補綴物も造ることが可能だ。
さらに、今、海外ではプリンタでジルコニアクラウンを造れるらしい。
未来は院内の3Dプリンターでモノリシックのセラミッククラウンが造れる時代がくるのかな?
日本の数年先を見たければ、1番てっとり早い方法はIDSというドイツの世界で最も大きなデンタルショーに行くのがオススメだ。
2年に1回開催され全て回るのに3日はかかるそうだ。
2025年は必ず行くぞと私は決心した。
(今年は色々あって無理でした。泣笑)
2年後、IDS(ドイツ)に行ったら皆さんにライブ配信したいと思う。
それでは今の段階で、実際3Dプリンターがあれば何ができるのか?
私の院内で実際に造っているのは
①仮歯
②ナイトガード、バイトプレート
③サージカルガイド
④模型
の4種類だ!
あとは子供のおもちゃを作製している!(笑)
これらは3Shapeのデンタルシステムやインプラントスタジオを使って作製している。
最初はネット上に落ちている無料のメッシュミキサーというSTLデータを自由に切り貼りできるソフトを使用していた。
メッシュミキサーはもともと、フィギアなどを造る人達が使っていたソフトらしいが歯科でも簡単な操作なら使えてめちゃくちゃ便利だ。
仮歯に関しては、本当に綺麗に仕上げたい。
診断が難しい時は、診断用ワックスアップをデンタルバイオビジョンにデジタルワックスアップだけお願いする。
データのみ送ってもらい自院の3Dプリンタでプリントアウトする時もある。
サージカルガイドも、簡単なケースは自院で。
難しいケースはラボで。決して無理はせず、分からないところは聞きながら少しづつ学めば良い。
そして、当院ではIOSのスキャンと3Dプリンターをスタッフも使えるように訓練している。
私が考えるデジタル歯科治療はクリニックみんなで取り組まないとダメな課題だと思う。
先ずはドクターだが、みんなで学び、機械やAIなどのデジタルに任せられるところはデジタル歯科治療に任せ、人間しかできないところをやる事がデジタルの本質だ。
そのやり方などをできるだけ発信できたらなと考えています。
歯科界に私ができる小さな何かはこれかなと思う。