技術者かつ経営者たれ!歯科開業は総合格闘技だ or 技術者のみの人生もあり?!
歯科において開業するという事は技術者と経営者の二足の草鞋を履く必要がある。
大前提に歯科医師は技術がないと始まらない!
可能な限り開業までに多くの技術を習得する事をオススメする。
(私も勤務医の時は、技術を身につけるために時間とお金の限界までセミナーに費やし、できるだけ多くの技術を身につけるために躍起になっていた)
そして、セミナーに参加する事はもちろんのこと、その習った技術を実践できる環境を手に入れる必要もある。
「環境にこだわる!」
すなわち「勤務先」だ。
勤務先は技術習得だけでなく、その後の自分の開業スタイルにも大きく影響するので慎重に選択する。
ここだと思えば、あらゆる手を使ってそこに就職させてもらうようにアピールする。
それがあなたのその後の30年の歯科医師人生を変えるのだ。
そしていざ開業となると色々な能力が必要になってくる。
開業すると、患者様、スタッフ、家族を守るための仕組みをゼロから自分の手でつくらないといけない。
今までは勤務先の院長がやってくれていた裏方の仕事が山のように自分に降りかかってくるのだ。
例えば、患者様へより良い治療を提供できるように診療システムの構築、人材確保、スタッフ教育、更に経営者として人件費、家賃、材料費などの固定費の確保、そして、設備投資や更なる研究開発費などの資金をどこにいつ、どのぐらい、投資するのかなどの経営戦略を考える必要がでてくる。
患者様に来て頂くためのマーケティング、ホームページやSNS周りの強化なども重要だ。
これらを1億前後の借金をして、命懸けでやらないといけない。
もちろん開業してからも技術研鑽のため、セミナーに参加しないといけない。
しかし、ここで分かっておく必要があるのが、技術者としては新たな治療技術の修得は必ず必要だが、経営者として認識しておくべき事は、セミナー代以外にも、土曜日1日休むと数十万の売り上げ的損失になるということだ。
実際そこで二の足を踏む先生もいる。
実際はセミナー代より、クリニックを閉める方がコストがかかるのだ。
開業医に必要な能力を上げてみると
歯科技術能力
コーチング能力
コンサルティング能力
教育能力
マネジメント能力
マーケティング能力
場を盛り上げる能力
ユーモア力
危機管理能力
経営能力
資金調達能力 etc
もう数えだしたらキリがない。
開業すると1人でこれらの技を身につける。
もしくは苦手でもする必要がある。
そう!開業とは「総合格闘技」なのだ!
中には総合格闘技が嫌いな人もいるし、足技を使わないボクシングのみに特化したい人もいる。
それはそれですごく良い!
素晴らしいし、その技術を尖らせて余計な事をしないのも1つの歯科医師人生だ。
勤務医として、数千万収入がある環境を手に入れる歯科医師もいてもいいと思う。
ただその環境を手に入れるには、出会いの運と努力も必要だ。
そして自分の能力をオーナーに認めてもらい、その対価を得られるだけの環境を手にする事が必要だ。
因みに私は歯科医師としての仕事は大好きだし、今までそしてこれからも色々な技術を身につけるため日々精進する。
と同時に総合格闘技としての歯科開業も大好きだ。
おそらく総合格闘技が向いている人間なのだと思う。
みんな開業するからするのではなく、自分が本当にやりたい事は何なのかを考えてみるのも思考訓練としては面白い!
(大抵は、やりたい事をしたいから開業するのだが、やりたい事をできていない人が殆どであるのも事実だ。)