開業4年目からの経営戦略とは?

開業4年目からの経営戦略とは?



 

皆さんお久しぶりです。岩下です。
最近はデジタル歯科学校での講師として頑張っておりますが、決して本業の方をおろそかにしているわけではありません。

むしろ新たな仕掛けをどんどんしており、売上げも上がっております。

最近こんな質問を受けました。

「最近、岩下先生は何を考え、どんな新しい仕掛けをしているのか」と聞かれたので、今の私の頭の中を皆さんと共有できたらなと思います。

まずおさえておくべき事として、開業してからの3年間と4年目からは経営戦略が違ってきます。

ちなみに医療法人スマイルビジョンは4年目が終わろうとしているフェーズです。

ここでまず一般的な経営のフェーズでのやる事を確認しておきます。

経営者は開業してから3年間は
キングダムでいうと「信」の役目です。

戦国時代に中華統一をめざし、まずは国を創る段階です。

これは歯科医院でいうと、まずは経営を成り立たせることです。
患者様、スタッフ、家族を守るための運転資金を確保する必要があります。
家賃や人件費、材料などの固定費、良い治療を提供するための必要な設備など、まずは潤沢な運転資金が必要です。

開業して4年目からは、秦の始皇帝「政」
の役目に切り替わらないといけない。

中華統一を果たし国を創った後は、その国を安定して存続させる必要があります。

政は法治国家を目指し、王が国を支配するのではなく法を作り、法律によって国を統制することを選びました。

開業して4年目となると、基本的にはアポがいっぱいになり、新患様と終了患者様の人の数がだいたい同じになってくる。

そうなると院内のキャッシュフローが見え経営状態が把握しやすくなります。

そして、ここからが4年目の経営戦略です。


①マニュアル化

3年間で培った院内の業務をすべてマニュアル化する。

それらをすべてのスタッフに共有し、また新たに入ってきたスタッフにもそのマニュアルで指導し治療の質を一定以上に保つ。

人任せで安定を保つのではなく、マニュアルをブラッシュアップし、それを共有する事により安定を図るのである。

新しい人が入ってきた時に早く即戦力になってくれます。


②人の安定

求人、離職率を徹底的に改善する。
歯科医院の業務は人の手が必要であり、人が辞めると治療の効率と質が下がります。

これは患者様の不利益に繋がり最終的に経営にも影響してきます。

求人関係では、診療時間や帰宅時間など、労務関係の改善も必要です。

人が辞めない仕組み、人が入ってくる仕組み作りをしましょう。 

多くの歯科医院で「人」で苦しんでいるのにも関わらず、軽んじている項目です。


③設備投資

より良い治療環境、そしてスタッフの勤務環境の改善のために設備の充実化を図ります。

小事だと、日々のタービンなどの治療機器の増加やスタッフの休憩タイムの充実、大事だと口腔内スキャナーの購入やチェアー増設、内装工事の追加などなど。

経営的には、これらを助成金や補助金を使えるとかなり有利に購入できます。

このようにフェーズによってやる事を明確にして、自分の経営が何年目でどの段階まできて、そのフェーズごとの取り組みができているかを確認してください。

熱い思いだけでは経営はできません。
そこに客観的な数字という冷徹なメスを入れながらクリニックを育てるのです。

では岩下は今、何を考えているのか?
何をしているのか?

を次回から詳しく説明していきたいと思います。