何手先まで読めますか?/岩下太一の自費開業日記

何手先まで読めますか?



何手先まで読めますか?

経営者というものは先読みをしないといけません。

先読みと言っても単なる未来を当てるのではなく、自分が努力で手繰り寄せる事が可能な未来の先読みである。

私は開業して半年後に新型コロナウイルスがありました。
これは予想できない未来です。
しかしこの騒動に対応してどうしていくかは、自分でコントロールできる未来です。
これが自分で手繰り寄せる事のできる未来です。

私は開業して4年目で年商2億を生み出すクリニックをつくる目標を掲げました!
結果的に綿密な計画のもとチェアー3台スタッフ5人、合理的歯科経営、合理的歯科治療のもと実現されました。

これは開業前から中松尾さんにも明言しており、私の予想通りの経過を辿りました。

唯一外れたのは、1年目に年商1億を目指したがコロナの影響もありそれは適わなかったことです。

でもそこから調整を行い、その後はほぼ予想通りの推移となりました。

注目したいポイントとしては、この結果は予想より大きすぎてもダメなのです。

「えっ?予想以上の結果はいいんじゃないの?」と思うかもしれないが、その状態は自分の予想外の事が起こっており、その逆も起こり得るからです。

すなわち、売り上げが予想より低い場合もありえるという事です。

それはもうギャンブルです。

たまたま上手くいったことは、たまたま悪くなる時もあるからです。
狙って結果を計算づくで達成するのが優秀な経営者です。

理想は予想のプラマイ10-20%ぐらいで収束するのが先読みできている経営者です。

これは経営に限った事ではありません。

患者様への治療でもそうです。
さらに言うなら、先を読めるということは、逆に過去もある程度読めるということです。

患者様のお口の中を見た時に、何故こうなったのかを推測できるか。
そしてこのまま放置しておくとどうなっていくのか?
それを防ぐにはどういった治療が必要なのか?
治療完了まで何年ぐらいかかるのか?
その治癒過程で起こるべき問題とは?などなど

その誤差を限りなく少なくできると、自信を持ってコンサルができます。

これはオペのシミュレーションでもそうで、99%は何事もなく終わるのが普通ですが、残り1%のあらゆるトラブルをシミュレーションして対応できるように先読みをするのです。
深い深いところに潜っていくイメージする。
これがオペがスムーズ終わる秘訣です。

ではどうやって何手先までも読めるようになるのか?

これは経験もありますが、一回一回の症例に対してしっかり検証を行っているからです。

経営においてもそうです。
しっかりと毎月、数字と向き合っていますでしょうか?
経営者は数字と向き合わないといけません。
数字は残酷で嘘をつかない。

USJをV字回復させたマーケター森岡毅さんが言っていた熱い情熱と共に、数字という冷徹なメスで客観的に全体を見る能力が必要だと。

さらに必要なのは「再現性」!

再現性を生み出すには数字が絶対に必要であり、こういった施策をすればこういった結果が出るという経験を貯め、その精度を高めていく。

これが先読みをして、自分の思った通りの治療や経営ができるようになるコツです。

深く思考の海に潜る!
あらゆるパターンに思考を張り巡らせるのです。

将棋のプロは何手先まで読んでいるのか?
聞いてみたいですね。

あなたは何手先まで読めますか?