技術向上の為に経験を買う/レオ先生の自費診療日記

技術向上の為に経験を買う/レオ先生の自費診療日記



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前回からの続きです。

2022年11月半ば
自分のこと、家族のこと、将来のことで悩みに悩んだ末に、将来的な飛躍を目標にドローダウンを受け入れて、岩下先生の元でお世話になることを決めました。

そこからは非常勤の勤務先も含めて退職する意向を早めに伝えていき、仕事の引き継ぎの準備を進め、いま治療中の患者さんをキリのいいところまで終わらせていくことになりました。
患者さんに退職することを伝えると、人によっては「先生どこにいくの?」と聞いて下さり「大阪市内の歯科医院に勤務します」とだけお答えすると、中には行こうかなと言って頂ける方もいました。

「ただ保険診療は扱っていないところなんです」と言うと、ほぼ全員が「ほなアカンわ」といい、自費診療というだけで患者さんへのハードルがグッと上がっているようでした。

改めて自費100%というのは日本ではかなり特殊であり、集客がいかに難しいかというのをこの段階で身を持って実感しました。

引継ぎ業務と並行して、11月以降はWebや対面など色々な勉強会、セミナーを早速申し込んでいきました。

今までの大学病院勤めでは、お金の面で正直苦しく、雀の涙ほどしか稼げないので奨学金を借りたり、いっぱいバイトしないといけなかったという状況も含めて(もちろん勉強会代の補助などは全くない)セミナー代を払って貯金が減るのが不安というのもあり、本当は行ってみたいのに積極的に年間コースなどを受講するのは躊躇っていました。

また「セミナーをしている先生が書いてる本だったら、言っていることは同じはずだし、本読めばいいやん。」「図や写真がたくさん使われてたら、想像できて読んだら大体わかるし、本なら後で読み直せるから、それで十分かな」と正当化して考えていました。

しかし、本を読むだけでは得られないのが、自分よりも優れた技術を持つ先生の話を直接聞けることであり、ただ成功した結果をボーッと眺めるだけじゃなくて、これをしたから失敗したとか、最初はここでつまずいたとか、そのような過去の失敗体験を聞く、いわば著名な先生の経験を買うためにいっぱいセミナーを受けてきたよと岩下先生から聞いたときはハッとしました。

技術向上のためにお金を使って、自己投資するのであれば、それは絶対に後から自分に返ってくるものであるから、決して無駄遣いではないし、患者さんから高額なお金を頂くのであれば、それに伴った技術はやはり身に付けておかなければいけないし、たとえ勤務先に所属しているだけで色々なことを学べるのだとしても、ただ待っているだけでは何も得られずチャンスは巡ってこないと感じて、これまでの考え方をガラッと変えるのに至りました。

これも全て環境を変えると決意したことによってもたらされたものだと思っています。
何に自己投資するか、とても大事ですね。