根管充填の新時代到来/レオ先生の自費診療日記

根管充填の新時代到来/レオ先生の自費診療日記



上村先生のアカウントはこちら→@leo_dentist_osaka


バイオセラミックシーラーが
注目されている理由をご存知ですか?

結論から言うと、バイオセラミックシーラーの登場により、根管充填の方法に大きなパラダイムシフトが起こりました。
それくらい革新的な材料なのです!
(お値段は高いみたいですが…)

では、具体的にどのような変化が起こったのかというと、従来の加圧根管充填から、ハイドロリックコンデンセーション法と言われるシングルポイント法へと大きく変わりました。

以前までは、シーラーはあくまでガッタパーチャポイントの隙間を埋めるための補助的なものという役割でした。
しかし材料自体が硬化すると収縮し、経時的に劣化して不安定になるので、できる限りその量を減らすことが長期安定性の鍵とされていました。

それがバイオセラミックシーラーに材料が変わると

・硬化膨張する(隙間ができない)
・生体親和性に優れる
・水分で硬化する
・象牙質に結合する

という化学的に優れた性質がある為

「シーラーの層を増やした方が失活した歯にとって良い」

という考え方になり、ガッタパーチャよりもシーラーが主役となり根管充填の方法が大きく変わったのです。

Instagramでもよく見かける、複雑な形状の根管に充填されているのは、主にこのハイドロリックコンデンセーション法によるものと思われます。

前回の投稿で

「なぜシーラーやファイルの進化で歯の切削量が減るのか?」

という疑問を挙げました。

今お伝えしたように、バイオセラミックシーラーの登場によって、根管充填方法がそもそも変わったことと極めて関係が深いのです。

従来までは根尖付近まで加圧して充填する必要があった為に、どうしても深くまで器具を入れるためのスペースを設けるのに多少歯を削らざるを得ない領域がありました。

それがシーラーを填入して、ポイントを1本刺すだけに変わったことで、器具の到達性を考慮する必要がなくなり、それが結果的に歯の切削量が減ったということなのです。

これが前回の問題提起に対する答えとなります。

最新のシステマティックレビューでも、新しい方法の成功率は、これまでの根管充填方法と遜色ない結果が出ています。

歯の切削量が減り、かつ作業工程と時間も短縮できるのに、成功率は変わらないという事実を皆様はどうご覧になりますでしょうか。

私自身も従来からの手法を全くしていないというわけではありません。
症例によって選ぶことができるという選択肢を持つことも重要です。

より詳しいお話は今後のセミナーでお伝えできればと思っています。

参考になりましたらぜひ「いいね!」
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最後までご覧頂き有難う御座いました!