第41話 未来への種蒔き 〜たわわに実った果実をゲットする方法とは〜

第41話

未来への種蒔き〜たわわに実った果実をゲットする方法とは〜

開業して1ヶ月はひたすら、治療がスムーズに行えるように環境を整える必要がある。

具体的には補綴や矯正のシステム。
そしてインプラントの機器や材料。
全ての治療において漏れがないかチェックして
頭の中でシミュレーションを何度も行い、スタッフと治療の動きを確認する。

それと同時に接遇マナーなど直接治療には関係しないが、不安にこられた患者様が可能なかぎり、心地よく治療を受けていただける環境をつくるのである。

他には見積書や、同意書、説明資料などをどんどん作成していく。
私の場合、スタッフに助けられ事務関係のことはほどんど任せられることができた。
本当に感謝である。
ありがとう、みんな!

これまでに集めていた資料やコンセプトをスタッフに作成してもらい、その後チェックして何度も修正して完成度を高めていく。

ここで一番院長がしなければならないのは、半年後や1年後、3年後の為の『未来への種まき』である。

将来に『たわわに実った果実』を収穫する為に、今、腰をまげてせっせと種まきをするのです。

すぐにその果実(成功)を食べることはできない。
しかし、将来、美味しく果実を食べるには、時間とお金を投資しなければならないのである。

私は開業する前に10本の矢(過去の日記参照)を考えて仕込んでいましたが、全然足りない。

もちろんホームページの作成は引き続き行っていた。
新たに開業して2〜4ヶ月ぐらいかけて私が始めた未来への種まきは

①リーフレットやポスターの作成
②紹介してくれそうな医院や飲食店へリーフレット&ポスターを置いてもらう交渉
③天王寺駅や姫松駅への駅広告
④外国人の為のホームページの作成
⑤ご近所様へのチラシ作成と配布手配

まずはこれらを、準備をしていった。

さて問題です。
この時期に行った種まきの中で結果的に一番効果があったのは、何かわかりますでしょうか?

答えは④の外国人専門サイトです。

3年経過した今では、アメリカ、オーストラリア、ギリシャ、ロシア、ブラジルなど色々な国からメールが届きます。

内容は

矯正を引き継いで欲しい
クリーニング
根管治療の引き継ぎ
大阪に移住するから引き続き診て欲しい

などなど、やはり言葉の問題が多い。

コロナの時は、母国に帰れない矯正患者が押し寄せて大変だった。
ブラケット脱離やインビザラインを引き継いで欲しいなどが多かった。
治療ゴールがわからないものを引き継げるわけはなく、結果的に応急処置が多かった。

3年経った今でも、私は未来の為に腰を曲げて種まきを行っている。
その果実はすぐには食べることはできません。
私は1〜3年後収穫するのをイメージして今を頑張っています。

『今の為に今を生きていません。未来の為に今を生きているのです。』

歯科医師は治療技術を学ぶのは当たり前です。私は今でも月に2〜3回は治療技術習得の為のセミナーも受けています。

治療をしながらセミナーも受けて、未来のための種まきを行っているのです。

未来を見定めて今を生きるしか、これからの世の中を生きていけません。

〜ちょっと先輩からのアドバイス〜

私は周りの先生方と話す時
「種蒔き何してる?」
と必ず聞きます。
未来への種蒔きをサボると将来、食べることができません。
私は10年後の為の種蒔きも毎日行っています(笑)