第49話 平和が訪れる お問い合せが増えてマンモスウレピー

第49話

平和が訪れる お問い合せが増えてマンモスウレピー

2020年の6月が終わろうとしていた。
開業して約1年が経過した。

今月は開業以来最もお問い合わせが多かった。
マンモスウレピー
(ノリピー語わかるかな?笑)

結果は29件だ。

自費診療のみのお問い合わせですごい?
と思うかもしれないが、お問い合わせの内容が肝心だ。

実際はそんなにすごくはない。
治療の種類によるからだ。

経営やビジネスの基本として、まずは起業の立ち上がりの時は、固定費を確保する事が第一優先だ。

必ず安定収入を得られる商品をコンスタントに販売し、材料費や家賃、人件費などの固定費を確保しなくてはいけない。

単価が高くなればやはり契約率は下がる。
単価が安ければ契約率は上がる。

もちろんお問い合わせの中には、フルマウスのケースもあるが、それは月に数件、もしくはない場合もある。

私の場合は契約率が高いダイレクトボンディングや部分矯正などの単価の低い治療を中心に集患を行い固定費を確実に確保した。

まずは家族とスタッフを守れるだけの売り上げが必要だ。
経営的に持続可能でないと、結果的に患者様にも迷惑がかかり良い治療を提供できなくなる。

私の感覚だとお問い合わせ内容はともかく、自費のお問い合わせが月に10〜12件以上あれば固定費は確保できる。

その後の月もお問い合わせは

6月 29件
7月 24件
8月 27件
9月 25件

と安定し、赤字には全くならなくなった。

開業は最初の3年間が非常に重要だ。

1年目は先ずは固定費をしっかり稼ぐこと。
これで患者様、スタッフ、家族を守れるようになる。
そして経営者としての自分になれること。
スタッフ関係や業務も洗練させ、滞りなくスムーズに治療が行えるようにする事が大切だ。

2年目は資金を増やし、開業時にはそろえられなかった設備や人にお金を回す。
いわゆる企業だと研究開発費だ。
これを怠ると今後の発展はしなくなる。

3年目は開業時に思い描いたビジネス形態になっているかの確認だ。
もし上手くいってなければ、軌道修正が必要だ。
どこにどれだけの経営資源(金、人、物、時間、情報)を再投資していくかを考え実行に移す。
(4年目からはまた違うアプローチになるのだが、また日記で書くとします。)

3年目目にもなると、その経営のスタイルや形はだいたい決まってしまう。

ここから大きく事業内容を変えるのは難しくなる。
だからこそ開業前に考えた最初の事業計画が重要になる、

ちなみに私が2年目に投資したのは、3Dプリンターのその周辺機器やソフト。
そして新たなチェアとホームページだ。

毎年私は研究開発費としてクリニックの売り上げの何%かを投資している。
この感覚を持たないと、クリニックが大きく発展せずに、ゆくゆくは先細りすると私は考えている。(ここら辺の経営の話はIDLセミナーで講義しています。)
 
常に未来にベクトルを向けて行動しているかを考える必要があります。

〜少し先輩からのアドバイス〜

目の前の事だけに追われるといきあたりバッタリの経営になってしまいます。
逆にやりたい事を明確にして言語化しておくとそれに向けて人は動き出します。

どうなりたいか?
どうしたいか?
それにはどうしたらよいか?
を常に考えてみてはいかがでしょうか?