第52話 第4章スタート!

第52話

第4章スタート!
Next Stageへ!Here we Go!!!〜開業2年目からの経営戦略〜

皆さん覚えていますか?

昔の日記でも書きましたが、私が自費専門医院をやると決めたときに「デッドライン」を設けていたのを。。
(第38話参照)

私は自費開業をするにあたって、2つの項目において、デッドラインを決めた。

2つとは、「時間」と「お金」である。

具体的には
「1年以内に経営が上手くいかなかったときは自費診療専門を諦めて保険診療を導入する」
「運転資金が1000万を切った時点で自費専門開業を諦める」(この理由は38章に書かれています)

開業1年が経過して、2020年秋になった。
結果的に2つともクリアできた。

これまでの現状のデータを検証するも、このまま継続して自費専門医院をやっていけるだろう。

一安心だが、直ぐに次のステージにいかないといけない。

さて、ここから2年目の戦いだが、ここから少し戦い方を変化させる必要がある。

「クリニックの発展や進化」を意識した経営戦略だ。

具体的には、治療の質と能率の向上。
そして、患者数の増加を意識した滞りないシステム構築である。

ここまではチェアー2台で十分だったが、私は3台目の購入を決めた。
スタッフはまだ必要ないと言ったが、残念ながらスタッフは先を見れない。
今、必要なくても数ヶ月後には必要になる。
経営者は常に先を見越して動かないといけない。
スタッフと同じ目線で物事を見ててはいけないのだ。

チェアーの次に私が導入を決めたのが3Dプリンターだ。
当院は仮歯を全て、技工所にオーダーしていたのだが、自院で造れたらかなりの業務が楽になるはず。
あとは、バイトプレートやサージカルガイドの作製ができればなおよい。

他にもいくつかの投資を行ったが、これらは一般企業でいう

「研究開発費」

だと、私は考えている。

研究開発費とは、今の収入を上げるというより、投資をして、自己資本を一時期は減らしてでも未来の収入を上げるための資金である。

GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)は凄まじいほどの研究開発費を投じてるのをご存知だろうか。
あれだけ稼いでいる企業が何兆円規模で研究開発費に費やしている。
 
私も毎年売り上げの一部分を研究開発費に意図的に回すようにしている。
医院の発展が止まらないように、必ず自己資金の数パーセントは設備や人にお金をかける。

よく質問があるのだが、研究開発費と広告宣伝費とは違う。
この2つは資金を分けて投資する必要があることを覚えておいて欲しい。

医院の発展が止まるのは、院長の責任だ!

経営者は今目の前の患者様の治療をしながら、未来に意識を常に向けておく必要がある!

だから楽しいし、しんどいのだ!

〜少し先輩からのアドバイス〜

人は箱を用意すると、埋めたくなる生き物だ!
チェアーを増やせばそれを埋めたくなる。
だから患者様を多くしたいと思い、必死になる。
環境を変えるというものも繋がってるような気がする!