Ni-Tiファイルの魅力〜効果的な活用方法〜/レオ先生の自費診療日記

Ni-Tiファイルの魅力〜効果的な活用方法〜/レオ先生の自費診療日記



上村先生のアカウントはこちら→@leo_dentist_osaka


皆さん、ニッケルチタンファイルは使われていますか?
2009年にアメリカの歯内療法専門医を対象に行われたアンケートでは、約60%の使用率でしたが、2020年にはその使用率が98%にまで上昇しています。
私も日々の臨床で使わない日はないくらい欠かせない存在となっています。

なぜこれほどまでに普及したかというと

①圧倒的なスピード
②解剖学的形態の維持の容易さ

という、根管拡大形成時のクオリティとスピードの両面でニッケルチタンファイルは手用ファイルを上回るからです。

私自身、これまでに数々の種類のニッケルチタンファイルを使用してきました。

初めて使ってみるまでは

「急に折れるのが怖い」

「破折すると余計に歯を削る必要があるのでは?」

と不安を感じていました。

しかし、模型や抜去歯で試しに練習してみると、そのスピードと効率の良さに驚き、すぐに臨床で使用するようになりました。

折れるかどうかに関しては、いくつかのポイントに十分注意すれば、ほとんど折れることはありません。

そのキーワードは

穿通性
使用回数
押し込み
引き込まれ

です。

これを気をつけるだけで、私はこの1年ほぼファイル破折を起こしていません!

以前のニッケルチタンファイルは、超弾性の特性からファイルがしなりやすいものの、元に戻ろうとする力が強く働き、レッジやトランスポーテーションが起こりやすく、急な破折もありました。

しかし、近年のファイルはWave One GoldやJIZAI、レイスエボなどのように形状記憶特性に優れ、あらかじめプレカーブを付与できるものが主流です。

これにより逆にレッジなどの攻略も、よりしやすくなってきましたし、Hyflex EDMは滅菌後もファイルが伸びていたら交換するというようにタイミングもわかりやすくなってきています。

今や市場には数十種類のファイルが出回っており

「ニッケルチタンはどれを使ったら良いですか?」

と聞かれることもよくあります。

一つのシステムにこだわることなく、症例によって使い分けたり、複数のシステムを組み合わせることも選択肢として考えられます。

自身の中で治療のコンセプトやゴールが決まっているのであれば、使いやすいもの、使い慣れたものが良いかと思いますので、まずは色々試すのがいいと思っています。

実際に今後開催予定のセミナーでは、複数のファイルを試すことができるような時間を設ける予定です。

加えて、私が普段から使っているオススメのファイルや使用上のポイントについても全て包み隠さずお伝えしようと思っています。

具体的な使用法やトラブルシューティング、最新の情報を共有し、皆さんの臨床に役立つ知識を提供します。

是非ご参加頂き、一緒に学びましょう!